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札幌医大附属病院の遺伝子診療科では、遺伝の問題について心配や不安を持っている方や、ご本人やご家族が遺伝性の病気である可能性を告げられた方のご相談をお受けしています。

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信州大医学部附属病院 MEN専門外来

信州大学医学部附属病院遺伝子医療研究センターでは、毎月1回MEN専門外来を開設しています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

信州大医学部附属病院セカンドオピニオン外来

信州大学医学部附属病院セカンドオピニオン外来では、MENについてのセカンドオピニオンも受け付けています。詳細や受診方法は、セカンドオピニオン外来HPをご覧ください。

 

京都大学医学部附属病院遺伝子診療部

京都大学医学部附属病院遺伝子診療部では専門の医師によりMEN(MEN1/MEN2)の診療を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

MENニューズレター「むくろじ」

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top>MENについて>MEN2とは?

1.多発性内分泌腫瘍症2型とはどのような病気ですか?

多発性内分泌腫瘍症2型(Multiple Endocrine Neoplasia type 2: MEN2と略し、エムイーエヌツーと読みます)は主に内分泌臓器(ホルモンを作る臓器)が冒される病気です。内分泌臓器はホルモンを合成し、血液中にこれを放出(分泌)するという特徴を持っています。ホルモンは血液中を運ばれ、身体のさまざまな器官の働きを調節する重要な役割を担っています。正常な状態ではホルモンの合成と分泌は身体の状態によって巧妙に調節されています。

MEN2の患者さんではこれら内分泌臓器のうち、甲状腺や副腎、副甲状腺に腫瘍ができたり機能亢進(必要以上にホルモンを産生・分泌する状態)がおきたりします。これら臓器のうち一か所だけで異常がみられる患者さんは多くの場合MEN2とは関係がありませんが、MEN2では時期を別にして複数の異常があらわれてくることが多いので、これらの病気があらわれた時はそれがMEN2に関係したものでないか調べることが必要になります。 この病気の発病頻度に男女差はありません。

MEN2はさらに臨床症状から以下の3つのタイプに分けられています。個々の病気については「2.MEN2ではどのような病気があらわれるのですか?」の項で詳しく述べます。

 

MEN2A

MENの中ではもっともよく見られるタイプです。甲状腺髄様癌(ずいようがん)がほぼ全例にみられ、副腎の褐色細胞腫も約6割の患者さんで発症し、そのうちの約半数では両側にみられます。また1~2割の患者さんでは副甲状腺機能亢進症も発症します。

MEN2B

甲状腺髄様癌や褐色細胞腫を発症する点はMEN2Aと同様ですが、副甲状腺機能亢進症はみられません。このタイプでは舌や口唇に粘膜下神経腫とよばれる小さな隆起が多発します。またやせ形で手足の長い体型になります。

FMTC

このタイプは甲状腺髄様癌が家族に多発しますが、それ以外の病気はみられません。FMTCとは家族性甲状腺髄様癌 Familial Medullary Thyroid Carcinoma の頭文字をとったものです。患者数の少ない小さな家系ではMEN2Aとの区別は時に困難です。