平成28(2016)年度診療報酬改訂において,甲状腺髄様癌に対するRET遺伝学的検査が保険収載され,令和2(2020)年度改訂ではMEN1疑い症例に対するMEN1遺伝学的検査が保険収載されました.一連の改訂により,臨床現場におけるMEN診療における遺伝学的検査の必要性について認識が高まり,引いては患者さんの適切な診断とそれに基づいた最善の治療につながることが期待されます.
一方で,遺伝学的検査については,臨床現場において遺伝情報の取扱いという点からその対応について苦慮されている状況や,保険適用の範囲についての疑義が生じている状況があるようです.
MENコンソーシアムでは,厚労科研「多彩な内分泌異常を生じる遺伝性疾患(多発性内分泌腫瘍症およびフォンヒッペル・リンドウ病)の実態把握と診療標準化の研究」班(研究代表者札幌医科大学 櫻井晃洋)の終了後も,本ホームページを通じて,MENの診療が円滑に提供されるよう,疾患の説明や遺伝学的検査に関連した資料を公開しています.
これらの資料が先生方の診療のお役に立てば幸いです.
MEN1遺伝学的検査を適切に実施するための資料
RET遺伝学的検査を適切に実施するための資料
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